2013年2月20日水曜日

全国犯罪被害者の会の皆さんが期待するような法廷になるとは限らないと<元検 弁護士のつぶやき>



犯罪被害者訴訟参加制度法案衆院通過

犯罪被害者の訴訟参加制度創設の法案、衆院本会議で可決(asahi.com 2007年06月01日20時28分)
 
 日弁連が反対している法案ですが、成立しちゃいそうです。

 ググッてみたところ、法案成立を強く主張していた岡村勲氏がドイツの犯罪被害者の訴訟参加において、ドイツの法曹の意見を紹介しています。

 双方に弁護士が付くから、感情的になったり、混乱することはない。混乱させたら裁判官の資質が批判される。裁判官は公平だから、過重な判決になることはない。被害者に訴訟活動させることは、真実発見にも、公平のためにも必要だ。

 ドイツの法曹の本音の意見はどうなのかな、という気がしないではないですが、公式見解のようです。

 「双方に弁護士が付くから、感情的になったり、混乱することはない。」とのことですが、訴訟制度の伝統も国民性も違う日本において、そううまくいくかな、という不安感は払拭しきれません。

 「混乱させたら裁判官の資質が批判される。」とのことですが、これは日本でも妥当しそうです。
 訴訟指揮を行う裁判長が相当苦労する事件が多いのではないかな、と無責任な心配を禁じえません。

 ともかく、法案が成立したら法曹界としてはやって見るしかないのですが、以前にも述べたとおり、全国犯罪被害者の会の皆さんが期待するような法廷になるとは限らないと思います。
モトケン (2007年6月 2日 11:16) | コメント(12) このエントリーを含むはてなブックマーク  (Top)

引用:犯罪被害者訴訟参加制度法案衆院通過 - 元検弁護士のつぶやき


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